前回の②注意報・警報はご覧いただけましたでしょうか? まだの方はこちらからご覧ください。
自然災害への備え ②注意報・警報
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続いては「緊急地震速報」です。地震はいつ発生するかわかりませんし、大規模なものになると多くの人命や建物への被害が想定されるので緊急性が高く、地震が多い日本では非常に大切な情報となっているのが「緊急地震速報」です。
地震速報とは地震発生直後に、震源に近い地震計でとらえた観測データを解析して、震源や地震の規模(マグニチュード)を推定、各地での主要動の到達時刻や震度を予想し、可能な限り素早く知らせるものです。地震速報にもその震度などによって「警報」と「予報」の2つ種類があります。また、「警報」の中でも予想震度が大きいものが「特別警報」に位置づけられます。
◆緊急地震速報(予報)
最大震度が3以上と予想されるなど一定の基準を超える地震が発生した場合に、各地域や地点で予想される震度や、大きな揺れ(主要動)の到達予想時刻などを発表するものです。一般に「緊急地震速報(予報)」は、1つの地震に対して数回(5~10回程度)発表されます。
◆緊急地震速報(警報)
特に強い地震が発生した場合(最大震度が5弱以上と予想される場合)に、強い揺れが予想される地域を発表するものです。各地域で予想される震度や、大きな揺れ(主要動)の到達予想時刻は発表せず、対象地域に対して端的に警戒を呼びかけます。一般にテレビや携帯端末などで見聞きする緊急地震速報はこの「警報」にあたります。
◆特別警報
「緊急地震速報(警報)」のうち、震度6弱以上の大きさの地震動が予想される場合を「特別警報」として位置付けられます。
※緊急性の低い震度の場合は、地震速報としてメディアやスマートフォンのアプリで発表されます。その他、影響の無い程度の地震は気象庁のホームページなどでも確認できます。
緊急地震速報は、情報を入手してから揺れが来るまでほんの数秒しかありません。その間に身を守るための行動が必要となります。また、ご自宅にいる場合は速報が聞こえたら他の部屋にいるご家族や、職場の場合は離れた同僚や上司にも声をかけて知らせましょう。身の守り方は家具などの配置や、速報が起きた際にいる場所によって異なりますので、ご家族や職場で安全な場所を探して共有しましょう。
海側の地域に住んでいる方は、地震速報の後は必ず津波の影響はないか確認しましょう。緊急地震速報後は津波についての情報が必ず発表されますので確認しましょう。小規模な津波だからといって海に様子を見に行くのは絶対にやめましょう。津波は30cmの水位でも大人が歩きにくくなり、子供ですと流されてしまう危険があります。危険な場所には近づかないようにしましょう。
また、緊急地震速報を入手できるツールも確認しましょう。自治体によっては防災無線が無い地域もありますので、必ず速報を入手出来るツールを普段から用意しておく必要があります。
・携帯電話での緊急地震速報
・テレビ・ラジオなどのメディアの緊急警報放送
・防災行政無線
・自治体メール配信サービス
この他にもご近所通しで協力し合い、地震の際には安全な場所や避難場所など情報を共有しましょう。
緊急地震速報や特別警報などが発令され、まずは身の安全を確保をしたら、次は状況に応じて避難することが必要になっていきます。次回はその「避難」について紹介したいと思います。
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