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大規模災害に備えるために、自然災害の種類を知っておく必要性とは?

天気予報や緊急地震速報の発達によって数年前とは比べものにならないくらい把握できるようになった自然災害。

しかし、まだ完全には予知することはできません。常に災害に備え非常食などを準備しもしもの事態に避難する場所などを確認しておくことも重要です。

ここでは自然災害について詳しくご説明いたします。

自然災害とは?災害の種類とその被害を解説

自然環境の急激な変化や、異常な自然現象により引き起こされます。

天災とも言われており、その変化によって人間の社会的活動に、被害が生じる現象を、自然災害と言います。

自然災害の種類

国の定義では、大きく分けて2種類あります。

1.大気によって生じる「気象災害」
2.地球内部のものに起因する

「地震・火山災害」となっております。

ここでは気象、地震、噴火3種類に分けてご説明いたします。

気象災害(雨、風、雪、雷、天候による災害)

雨害

大雨や強雨が原因となって起こる災害です。洪水・道路の冠水・住宅への浸水、土砂災害によるがけ崩れ・土石流・地すべり、大雨によって農地への浸水や作物の水没を起こしてしまいます。

風害

強風や突風、台風、竜巻によって引き起こされる災害です。農業への被害、倒木・飛来物での人体被害、建物の倒壊、海水が風によって飛ばされた事に起こる塩害、高波・高潮による被害等があります。

雪害

大雪・雪崩・吹雪等によって起こる災害です。交通障害・雪圧による損壊・雪による転倒や骨折、湿った雪の重みで電線等が断線してしまう、吹雪による視界不良「ホワイトアウト」、方向や高度、地形の把握が困難になるため遭難や航空機墜落の原因ともなります。主に極地や冬山で起こる現象ですが条件によっては平地でも発生します。

※「ホワイトアウト」=強い地吹雪や、暴風雪、雪や雲による光の乱反射などで、辺りが白一色となり、視界が遮られる現象です。

雷害

落雷によって起こる災害です。船などで釣りをしている時の落雷、木の下で雨宿り中やジョギング中の落雷等もあります。人体に直接落雷すると、8割が死亡すると言われております。

中長期の天候

長期間続く冷夏、猛暑、干ばつ等による災害で。冷夏や猛暑等、自然現象に大きな影響を受けるのは、農業であり作物が育たず、価格の高騰があります。猛暑により水不足で、私達の使う生活用水による影響や、熱中症、脱水症で、毎年死亡者も出ております。

地震(津波、火災、液状化、建物の倒壊による災害)

津波

・人的災害→生命の損失
・物的被害→船舶や家屋などの破壊
・間接的被害→浸水、田畑の冠水 などがあります。

火災

・電気機器や配線による火災
・油やガスからの火災 などがあります。

関東大震災では「火災旋風」がおこり、大参事となりました。地震で恐ろしいのは、火災による二次災害です。

※「火災旋風」=大規模な火災が起きたときに発生する竜巻のような空気の渦です。山林や市街地、石油コンビナートでなどで、火災が広範囲に及んだときに発生することがあります。炎や高温の空気を含み、大きな被害をもたらします。

液状化

液状化とは水を含んだ砂質の地盤が、地震の際に液体のように噴き出す現象です。地面が、沼のようになってしまう現象、と考えると、解りやすいかもしれません。建物が倒れる、沈む、砂まじりの水が地表に噴出する。地面が亀裂し、沈下したりすることもあります大きな被害を、もたらしてしまう事が多いです。

建物の倒壊

地震の強い揺れにより、壁のタイルや窓ガラスが、破損、落下します。耐震性の低い建物では、倒壊したり、耐震性の高い建物でも、壁や柱が破壊されてしまいます。落下物などで人々が怪我をする等、人的にも被害が大きいです。

また、ガスを地域に送る導管、水道の配水にも被害が発生します。広域で停電し、ガス、水道の供給が停止することがあります。

噴火(溶岩流、火砕流、火山噴出物による災害)

溶岩流

山が噴火するとマグマが噴出し、地表に現れたマグマのことをいいます。温度は1000℃前後と高温で粘度を持っていることが多いです。山肌を流れ落ちながら木々や建物などを焼き払い、飲み込んでしまいます。

しかし、火山の形状によっては、流れる方向が大体予測可能です。人が溶岩流に飲み込まれてしまった、ということはほとんど聞きません。

火砕流

火山によって噴出した火山灰や岩の破片、火山ガスが混ざった混合物が、高速で斜面を流れていく現象のことをいいます。火砕流は1000℃前後と高温のガスであり、流れる速度も早く、人が巻き込まれた場合、生存は難しいです。

火山による被害の中でも危険な災害の一つです。

火山噴出物

火山灰、火山弾、火山のガスなどが含まれます。「火山の噴火によって外へ出てくるもの」と考えて下さい。

様々な場所に火山灰が降り注ぎ、農作物等にも影響を与えるだけでなく、信号機などの機会を故障させてしまう事もあります。飛散している火山灰によって、目、鼻、喉等の気管支、身体への影響もあります。

以上が自然災害の種類となっております。

日本で起きた大きな4つの自然災害

関東大震災 1923年9月1日

マグニチュード7.9。我が国の歴史上、最も多くの犠牲者を出した自然災害です。

地震そのものの規模として最大級とは言えませんが、人口密度の高い地域と、火災により日本災害史上最大の被害となっております。

死者・行方不明者の合計は約10万5千人と言われております。

明治三陸地震津波 1896年6月15日

マグニチュード8.2~8.5。岩手県上閉伊郡釜石町(現在の釜石市)の東方沖を震源として、起こった巨大地震です。特徴は津波の大きさで、本州における観測史上最高の遡上高である海抜38.2mを記録しております。

遡上高(ソジョウコウ)とは、陸へ上がった津波が到達した標高をいいます。海抜とは海面を0mとした場合の、陸地の標高です。死者・行方不明者の合計は約22,000人と言われております。

東日本大震災 2011年(平成23年)3月11日

マグニチュード9.0。日本の観測史上最大規模の地震。遡上高40.1mにも上る巨大な津波が発生し、東北地方と関東地方の太平洋沿岸部に、壊滅的な被害が及びました。

また、巨大津波以外にも、地震の揺れや液状化現象、地盤沈下、などによって、関東南部に至る広大な範囲で被害が発生しました。この地震によって、福島第一原子力発電所事故も起こりました。

死者・行方不明者の合計は20,629人となっております。まさに記憶に新しい大災害です。戦後の歴史上、最も大きな被害をもたらした自然災害といえます。

阪神・淡路大震災 1995年(平成7年)1月17日

マグニチュード7.3。兵庫県南部を中心に大きな被害と、発生当時戦後最多となる死者を出した災害です。

様々な整備体制により1960年以降、自然災害による死者、行方不明者は著しく減少してゆきました。

しかし、阪神・淡路大震災では戦後それまでで最大の死者・行方不明者数となりました。被害の特徴として、都市で起きた直下型地震による災害です。

1982年以前に建てられたビル、マンション、病院、鉄道など広範囲にわたって倒壊、全半壊がみられました。

死者6,434名・行方不明者 : 3名

地震は大きく分けて、

・プレート境界型地震
・内陸型地震(直下型地震)

があります。

図解等、詳しくは「地震のまとめ・地震の原因と種類」が非常に解りやすくなっておりますのでご紹介させていただきます。

なぜ自然災害が起こるの?

気象災害

原因は十分解明されていません。

地球の気候は、様々な要因が複雑に影響し常に変化しています。

気温の変化も、地球規模で見れば数千年単位であり、10万年周期の「氷期⇔間氷期サイクル」の、メカニズムを繰り返しています。

氷期⇔間氷期サイクル

地球の温度環境を大きく分けると、氷河時代と無氷河時代に分けられます。

氷河時代で、氷河が拡大した時期を氷期といいます。氷期と氷期との間で温暖な時期があり、氷河が縮小した時期を間氷期といいます。そう考えると、自然なこととしてとらえる事も出来ます。

しかし、CO2など温室効果ガスが、急速に増えていることは間違いなく、地球温暖化の原因という考えは否定出来ません。

海水温の変化、太陽の周期的な活動、地球温暖化によって起こる氷の融解、都市化が進むにつれ加速するヒートアイランド現象、森林伐採などによる砂漠化といった環境破壊等。

人的な事も含めて、これらが複雑に絡み合い大気に影響を与えています。

地震災害

地震は地下で起きる岩盤のずれにより起こる現象です。地球は中心部から、核→マントル→地殻という層構造になっています。

上部マントルの、地殻に近いところに硬い板状の岩盤がありこれを「プレート」と呼びます。地球の表面は十数枚のプレートに覆われておりプレートは、少しずつ動いています。

そして、プレートどうしがぶつかったり、すれ違ったり、 片方のプレートが、もう一方のプレートの下に沈み込んだりしています。この力により地震が発生します。

また、発生のメカニズムが通常の地震とは異なる火山性地震があります。火山周辺の地下には、マグマの通り道となるところがあります。

この通り道は比較的頑丈で、普段は崩れたりすることはほとんどありません。

しかし、マグマが上昇すると圧力や温度も上昇します。地上に近くなるほど、マグマで熱せられた水分が蒸発します。

圧力が一気に高まり、圧力に耐え切れなくなったマグマの通り道では、岩盤が割れて地震が発生します。

また、マグマによって圧力が高まった後、マグマが通り過ぎたことで今度は圧力が下がり、すると押さえつけられていた岩盤が崩れ地震が発生します。

まとめ、自然災害の備えは災害の種類を知ることから始めましょう

今後も地球規模で、異常気象が起こると言われており、大規模な災害や、その頻度も増えると予測されます。

個々が災害に対する知識を入れ、最低限の備えや備蓄、そして心構えが必要となってきます。

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自然災害に関する唯一の資格「自然災害調査士」を取得する

自然災害調査士は、自然災害が引き起こす家屋への被害と、その被害箇所を調査しメンテンナス・補償・リフォームなどまでアドバイス・サポートする「自然災害家屋コンサルタント・家屋修繕コンサルタント」としての活動が可能です。

「自然災害被害と経年劣化の現状を踏まえた適切な判断とアドバイス」が主な業務です。その能力と知識を活かし幅広い分野で活躍しています。

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